今月初めに立てた、
月末までにストーンズの『The Biggest Bang』を観終える、
という予定が全く進んでいません。
翻訳に没頭しているのであればいいのですが、
その1週間遅れで買ったJanis Joplinのドキュメンタリー映画『Janis』
に
夢中になっているからです。
翻訳の合い間に観ているのか、『Janis』の合い間に翻訳をしているのか……。
『モンタレー・ポップ』
や『ウッドストック』
や『フェスティバル・エクスプレス』
など、
これまでも数曲分のライブ映像を見る機会はあったものの、
こうしてまとめて観られるものがなかったので、
DVDになるのを待ち焦がれていた映画(1974)です。
ライブ映像だけでなく、インタビューやレコーディング風景など、
「動くジャニス」、「しゃべるジャニス」が盛りだくさんで、
これまでCDを聞いたりエピソードを読んだりして思い描いていたジャニス像が、
どんどん色鮮やかに、そして色濃くなっていくような気がしています。
ライブでの圧倒的な存在感は、
歌は内面を開放させると言って声を限りにシャウトする情熱の塊りです。
一方でインタビューになると時に照れたような可愛い表情を見せ、
貫禄さの裏側でちょこんと大人しく出番を待っている可憐さが印象的です。
ジャニスは歌うようになって内面を開放できるようになる前、
高校生の頃には絵を描いていたということですが、
絵は「内面的」だったと告白しています。
おそらくあまり思い出したくないはずのその頃のことを思い出しながら、
誠実にインタビューに答えるジャニスの表情を見ていると、
歌と出会ったことの幸せ、充実感、
そしてやっぱりその裏返しである虚しさを感じずにはいられませんでした。
「Me And Bobby McGee」という歌で、
"Freedom's just another word for nothin left to loose."
と歌う部分があります。
「自由とは何も失うものがないということ」というのです。
そして「それでも自由でなければ意味がない」と続きます。
ジャニスが"Sincerity & good times"を追い求めながら、
一生懸命に生きた人生の哲学が、この部分にちょっと表れているように思います。
いかにファンに愛されていたかということもよく分かる映画です。
遺作となった『Pearl』
もそうだし、ジャニスの人生そのものもそうだけど、
エンディングがたまらなく寂しいです。
だけど、素敵な作品なのでオススメします。